妊娠後期~出産|早産や安定期に注意

早産の原因と対策について

高齢での妊娠では、後期~出産までの間に注意すべき点もいろいろあります。ここでは、

 

・早産
・里帰り出産

 

の2点について解説していきます。

 

早産で保育器が必要なのはどんなとき?

早産とは、妊娠22週から36週までに、赤ちゃんが生まれることをいいます。早産というと赤ちゃんの状態が気になりますが、34週を過ぎていれば、ほぼ自分の力で生きていけるようになっているので、心配しすぎないでください。

 

保育器が必要なのは、22週から23週に満たない期間に、赤ちゃんが未発達なまま生まれるケースです。本来お腹にいるはずだった赤ちゃんはは、まだ外に出る準備ができていないので、すぐには環境に適応できません。

 

そのため、保育器のなかを最適な状態にして、点滴で栄養を補ったり、必要なら人工呼吸器をつけたりして育てられます。このような保育には、高い技術が必要となり、設備がととのった病院にうつることもあります。

 

なお、生まれる時期が早いほど、肝臓・肺の障害、脳性まひなど、障害が残るリスクが高くなります。

 

早産の原因はどんなこと?

早産はなぜ起こるのでしょうか。一般的に多い原因のひとつは、子宮内感染によるもので、陣痛がおこるまえに破水することで早産となります。また、妊娠中毒症も原因とされます。ほかにも子宮が収縮しやすい合併症に、子宮筋腫、双子などの多胎妊娠、羊水過多症などがあります。

 

早産リスクが高いとされる高齢出産ですが、20代と30代が早産になる確率はほぼ変わらず、約10%といわれています。一説では、40代以降は早産リスクが高いという話もありますが、確かな情報ではありません。早産の可能性が高いとすれば、妊娠中毒症や子宮筋腫を起こしやすいことが原因とも考えられます。

 

なかには、帝王出産が避けられず、早産となることもあります。前置胎盤により、出血がつづいて、お母さんと赤ちゃんに危険がおよぶ場合は、ほぼ帝王出産となります。

 

早産のサインを見逃さないで

おなかが張って痛い、少量の出血がある、などは早産の前ぶれかも知れません。とくに出血の場合は、ほんの少しであっても、急いで診察をうけましょう。おなかの張りについても、小さな変化を見過ごさないよう注意が必要です。

 

妊娠も後期になると、よくあることと軽く考えてしまいますが、休んでもまた繰り返すようなお腹の張りは、早めに診察をうけてください。

 

とにかく、いつもと違うおなかの張りや痛みがあったら、どんな用事よりも最優先で診察をうけましょう。

 

これらはあくまでも兆候ですので、「急に出血して早産になったらどうしよう」などと慌てないでください。強い張りでなくても、気になったときに診察を受けておけば安心です。

 

一言でおなかの張りといっても、感じかたは人によって違います。大した症状でもないのに、受診するのは恥ずかしいなどとは思わないでください。病院を受診する目安がわからず、迷っているうちに、危険な状態になっているかもしれません。少しでも不安があるなら、迷わず受診しましょう。

 

安定期だからといって安心しないで

安定期とは、妊娠15週をむかえて、胎盤ができあがる時期をさします。このころには、つわりがおさまって流産リスクも低くなるので、それまで出来なかったことができるようになります。入院準備、ベビー用品などの買い物は、妊娠20週くらいまでにすませましょう。体調が安定しているなら、ヨガ・マタニティスイミングなどで軽く体を動かしたり、旅行に行くのも良いでしょう。

 

しかし、安定期だからといって、妊娠前と同じような行動は控えてください。とくに注意してほしいのは、働いている妊婦さんです。おなかが目立たないと、本人も職場の人も妊娠中という意識が薄れ、いつも通りにがんばってしまうからです。

 

一般的に産休をとるのは、妊娠34週以降なりますが、このころの赤ちゃんは、お腹の外で生きる機能がそなわっています。もし早産になっても心配しすぎないでください。

 

いっぽう、安定期にはいったころの早産となると、赤ちゃんはとても小さく、機能も未発達です。たとえ生まれたとしても、仮死や死産の可能性があります。安定期だからと油断しないよう気をつけましょう。

 

異常がなくても定期健診は必ず受けて

妊娠28週以降になると妊娠後期に入り、定期健診の回数は2週間に1回に増えます。このころになると、早産や妊娠中毒症などのリスクが高くなるため、高齢出産ならなおさら、定期健診は必ず受けるようにしてください。

 

母親学級はできれば行きたいところ

母親学級とは、産婦人科や小児科の医師、助産婦や栄養士などの専門家から、妊娠、出産、子育てまでの基礎的な知識を学ぶところです。病院や産院で行う教室、自治体が行う教室などがあります。

 

母親学級はコースになっていて、週に1~2回、月に4~6回ほど開催されます。高齢の妊婦さんのなかには、基本知識はネットや本で得られるし、仕事が忙しいから時間が作れない、などと母親学級に行かない人もいるようです。もちろん、いまは妊婦さんむけの雑誌や専門書が充実しているので、ひととおりの知識を学ぶことはできます。

 

ただし、母親学校に行こうか迷っているなら、思いきって出席してみましょう。不安を解消することで、自信をもってお産と向きあえるはずです。

 

病院や産院で行われる母親学級では、医療スタッフの顔を見ることができたり、分娩室などの施設見学ができます。その場の雰囲気を知っておくことで、お産への不安や緊張を和らげることができます。自治体で行われる母親学級では、同じ地域どうしの妊婦さんと交流できる場でもあります。

 

働く妊婦さんのために、土曜日の午後や平日の夜に開催する地域もあります。高齢出産やワーキングマザーなど、同じような状況の妊婦さんと知り合うきっかけにもなります。

 

母親学級は、自分の欲しい情報を集めるチャンスだと思って参加してみてはいかがでしょうか。1~2回参加することで、あらたな発見があるかもしれません。

 

産休中こそ計画的に行動を

仕事をしている妊婦さんは、妊娠34週になると産休を取ります。するといっきに気がぬけてしまい、なにもせずだらだら過ごしてしまったり、つい食べ過ぎて太りすぎることがあります。

 

産休中は自分のためだけの貴重な時間です。会社勤めをしていると、外食が続いたり、不規則な時間に食事をしたりと、不規則になりがちです。栄養バランスの良い食事を手作りするなど、あらためて食生活を見直してみましょう。ほかにも、入院、産後、育児の準備など、やることはたくさんあります。

 

マタニティー雑誌は、若い妊婦さん向けのものが多いですが、最新グッズの情報など、知っておいて良かったと思える情報が得られます。興味がなくても読んでみることで、新たな発見があるかもしれません。ベビーベッドやベビーカーなど、短期間だけ使うものならレンタルがおすすめです。そのほかにも、どんなベビー用品が必要なのか、どこで購入するかなども考えておきましょう。

 

なお、早産の可能性はだれでもあります。入院に必要最低限なものを、バッグ一つにまとめて、すぐ持ち出せるようにしましょう。

 

出産後に職場復帰を予定している人は、時間に余裕のあるうちに、子どもの預け先を考えておきましょう。公立保育所の受入れに余裕があるか、私立なら運営方針はどうかなど、妊娠中で保育施設の申込みはできなくても、事前に調べておくと安心です。

 

産休は、自分のペースで活動でき、マタニティライフを楽しめる時間でもあります。子育てがはじまると、子ども中心で自分のことは後回しになり、睡眠不足でイライラすることもあるでしょう。産休中こそ、赤ちゃんがいたらできないことを優先してやっておくのも良いでしょう。映画やコンサートのほか、お気に入りの展覧会に行ったり、静かなレストランで食事したり、のんびり読書したりと、自分だけの時間を思いきり満喫しましょう。

 

里帰り出産は夫のやる気をなくす?

里帰り出産を考えているなら、遅くとも妊娠32週までに、出産する病院を決めて診察を受けておきましょう。それまでに診察を受けていた病院の紹介状も必要ですので、準備しておきましょう。

 

里帰り出産は、実母の協力が得られたり、実家でリラックスできるなど、良いことずくめのように思えますが、デメリットもあります。それは、夫が出産や育児にかかわりにくくなるということです。父親になる自覚は、出産の立ち合いや、赤ちゃんのオムツ替えなど、経験を積み重ねるうちに、すこしずつ芽ばえてくるものです。お母さんがもっともつらい時期に、一緒に過ごせないことで、いつまでたっても「お手伝い」気分がぬけないこともあります。

 

産休があけて仕事に復帰予定なら、夫にも育児を任せられるようになってもらいましょう。なるべく、夫婦だけで産後の子育てを乗りきるため、里帰り出産は長期間にならないよう気をつけましょう