妊娠初期~中期|自然流産やつわりに注意

高齢出産時の妊娠初期~中期注意点

高齢出産時はさまざまな注意点がありますが、ここでは妊娠初期~中期に注意すべき点をご紹介します。

 

・自然流産
・つわり

 

ポイントは以上の2点です。それぞれについて解説していきます。

 

妊娠9週までは自然流産が多い

流産とは、妊娠したにもかかわらず、21週より前に赤ちゃんが育たなくなることを指しますが、そのうちの85~90%は妊娠9週までに起こります。このような、自然に起こる流産を自然流産と呼びます。妊娠初期に起こる流産の多くは、受精卵の染色体に異常があると言われています。そのような受精卵は、妊娠9週ほどで成長をやめ、やがて出血をともなって外に流れ出てしまいます。

 

高齢になると、染色体に異常が出る頻度が高まると同時に、流産のリスクも高まります。ほかにも、流産を繰り返すことでおこる習慣性流産などがあります。高齢の場合は、いち早く妊娠に気づくことが重要です。月経がなかなか来ないなど、妊娠の可能性があればすぐに医師の診察を受けましょう。

 

人によっては、妊娠に気づかないまま流産することもあります。流産した場合、子宮内の赤ちゃんや胎盤を取り除く手術を受けなければなりません。超音波断層法という検査であれば、流産を見つける確率は非常に高く、妊娠7週で80%、妊娠8週でおよそ100%です。少しでも疑いがあれば診察を受けましょう。

 

もし流産をしてしまったら、1週間は安静に過ごしてください。新たに妊娠するなら、少なくとも3か月は期間をあけましょう。

 

妊娠10週目を過ぎたら、不注意での流産に気をつける

妊娠10週目になると、受精卵が成長する可能性は90~95%と高くなり、自然流産は起こりにくくなります。しかし、完全に流産の危険が去ったわけではありません。子宮の異常(子宮内感染や子宮頸管無力症など)、感染症(風疹やトキソプラズマなど)、合併症(糖尿病など)など、さまざまな危険があります。

 

また、胎盤が完成するより前にお腹をぶつけたり、お母さんが強い疲労やストレスをためると流産の原因になることがあります。

 

妊娠15週までは胎盤ができる大事な時期と考え、一日一日を大切に過ごしましょう。病気による流産は予防策がありませんが、不注意による流産は防ぐことができます。

 

今の時代は共働きも多く、産休ぎりぎりまで仕事をする人も多いでしょう。自分でも気付かないうちに疲労やストレスをためこみ、身体に悪い影響を与えているかもしれません。満員電車に乗らなければならなかったり、立ち仕事が多い人は、負担が重くならないよう、時差通勤や異動を会社に願い出るのも良いでしょう。これらは法律でも認められている妊婦さんの権利です。医師による指導や本人が申し出れば、妊婦さんは業務内容の軽減を求めることができます。それが難しい会社であれば、身体に負担を感じる前に有給休暇を取って、危険を回避するのも選択肢のひとつです。

 

腹部痛と出血の症状は、流産の兆候かも

下腹部痛と出血がみられたら、流産の疑いがあるため、すぐに病院へ行きましょう。出血といっても鮮やかな赤色やかたまり、茶色や黒っぽいおりものなどさまざまですが、いずれの状態も診察が必要です。出血したからと言って必ずしも流産ではありません。

 

赤ちゃんに異常がなければ、症状が軽いうちに対処することで、妊娠を継続できるケースもあります。まずは冷静になり、医師の診察を受けましょう。

 

定期検査は体調が良くても行く

妊娠がわかったら、定期健診を受けましょう。定期健診では、体重測定、血圧測定、内診などでお母さんの健康状態を調べ、超音波検査で赤ちゃんの成長を確認します。一般的に、妊娠27週までは、4週間に1回のペースで検診を受けます。

 

経過が順調だからと、定期健診に行かないことは、大変危険です。自覚症状がなくても、検査で異常が見つかることがあるからです。とくに高齢出産では、流産のリスクが高く、異常があれば早めの対処が必要です。いずれの場合も、定期健診は必ず受けましょう。

 

医師とのコミュニケーションが重要

ほんの些細なことでも構わないので、不安や疑問があれば、積極的に医師に相談しましょう。高齢出産であっても、検査結果に問題がなければ、他の妊婦さんと同様に対応してくれます。

 

ただし、あまりだらだらと質問すると診察時間が足りなくなってしまいます。不安を感じること、アドバイスが欲しいことなど、欠かさずメモしましょう。検診が終わった後に「そういえば質問したいことがあったのに…」と慌てないよう、メモにまとめておけばスムーズです。受付時にメモを渡しておくことで、助産婦さんや看護師さんが対応してくれる場合もあります。

 

大きな不安を感じる妊婦さんの中には、指示された定期健診の回数では足りないと感じる人もいるでしょう。もちろん、検診の回数を増やすことは可能です。ただし、予約を入れる、休診時間帯は避けるなど、常識的なマナーは守りましょう。

 

つわりの時期こそ好きなものを食べる

妊婦さんの70%が経験するつわりは、なぜ起こるのでしょうか。原因ははっきりしていませんが、一説では、妊娠中の急激な変化に身体がついて行けずに起こると言われ、身体が慣れてくるにつれ症状はおさまります。

 

つわりには個人差があり、症状・程度・期間などは人それぞれです。勘違いしがちですが、高齢出産だから、つわりが重いことということもありません。つわりになると、吐き気によって食欲がなくなることが多いですが、食べられないならムリに食べなくても良いのです。妊娠初期であれば、お母さんが食欲がなくても、赤ちゃんに影響はありません。2~3キロの体重減なら、つわりがおさまることで体重も戻ります。「赤ちゃんのために食べないといけない」と無理して食べる必要はありません。お母さんはそのときに食べられるものを食べましょう。

 

つわりは、ストレスにより重くなることがあるため、気にしすぎないことも大切です。つわりはずっと続くものではなく、妊娠10週あたりから徐々に落ち着き、14週ころになればかなりおさまります。いつか終わるものと前向きに考えましょう。

 

また、具合が悪いと家にこもりがちになりますが、気が滅入ることで症状が重くなることがあります。ときには、友人と話したり、散歩をしたり、気分転換してみましょう。生活にメリハリをつけて、規則正しく過ごすことも大切です。

 

ただし、重度のつわりとなれば話は別です。食べ物も水も受けつけない、尿の回数が減った、何度も嘔吐し脱水症状を起こす、などの症状があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。重度のつわりは、全体の10%に満たない割合で起こりますが、入院や点滴となったり、肉体的・精神的に大きな負担となります。どんなに仕事が忙しくても、赤ちゃん最優先で考えることが大切です。

 

腹帯やガードルの締めつけすぎに注意

日本では、妊娠5か月に入った戌の日に、腹帯をまく風習があります。妊娠5か月となるとお腹が目立ってくる妊婦さんがほとんどです。冷えや外部の衝撃からお腹を守るためにも、準備しておくと良いでしょう。

 

ただし、締めつけすぎはいけません。腹帯やマタニティガードルは、おなかを下から支え、保温することが目的です。すっきり見えるとマタニティーガードルを使用する人が増えていますが、体型をスリムに見せたいあまり、きつく締めつけすぎると、血流がとどこおり静脈瘤の原因になることがあります。

 

性生活の注意点

妊娠15週を過ぎると、胎盤がほぼ完成するため、妊娠経過が順調であれば性生活は可能ですが、いくつか注意点があります。お腹を圧迫したり、結合が深くなるような体位は避け、苦しくならないよう工夫すると良いでしょう。感染症を予防するため清潔を心がけることも大切です。また、乳房への強い刺激は、子宮が収縮することがあるため避けましょう。

 

母子健康手帳はいつもらえるの?

お住まいの地域の保健所、もしくは市区町村役場に行き、妊娠届を出すと、母子健康手帳がもらえます。妊娠届を出すことで、各自治体の保険サービスが受けられます。

 

 

保険サービスには、助産師や保健師による無料相談、訪問指導などがあります。ずっと仕事ばかりで、地域との関わりがまったくない人も、子育てに役立つ情報を得るため、積極的に利用すると良いでしょう。