カンガルー抱きが赤ちゃんに与える影響とは

カンガルー抱きのメリット・デメリット

カンガルーと言えば、赤ちゃんをお腹の袋に入れて抱きかかえたまま育てる姿が有名ですね。あの袋はもともとはただのしわだったのですが、赤ちゃんを中に入れて育てるのに都合がいいので、徐々に今の袋の形に進化していきました。

 

そのカンガルー抱きの考え方が、人間に持ち込まれたのが「カンガルーケア」です。ママと赤ちゃんが裸のまま、胸元に抱きかかえてすごすことで、愛情を深めてネグレクトなどの母子分離を防ぐために行われます。もともと、約50年前の南米で赤ちゃんの育児放棄が非常に増えてしまい、保育のための機材が乏しかったこともあって赤ちゃんの死亡率が上がってしまったため、赤ちゃんへの愛情を育てる目的で始まったと言われています。

 

当初は効果があり、低体重で生まれた赤ちゃんの保育方法としてWHOなどでも推奨されていました。特に医療レベルがまだまだ未熟な発展途上国で大きな効果を上げており、1990年代後半にはWHOが「正常出産のガイドライン」を提示して世界中の国々にカンガルーケアをするよう提言していたほどでした。

 

しかしカンガルー抱きが世界中で普及し、多くのママが実践するようになってから、ちらほらと新生児の心肺停止や後遺症といった問題が起こるようになりました。カンガルー抱きが普及したタイミングと重なってので、「カンガルー抱きが悪影響を与えているのではないか」という不安が医学界でささやかれるようになったのです。

 

カンガルー抱きが原因ではない?

 

カンガルー抱きによって、母親がもっている菌が移っているのではないか、ということが言われていましたが、実際の事件をよくよく調べてみると、ほとんどの場合は医者や看護師などの医療スタッフが母子から目を離しているときにトラブルが起こることが多いとわかりました。

 

産まれたばかりの赤ちゃんはまだまだ抵抗力が弱く、誰かが観察していないといけない時期なのですが、母親は出産という大仕事を終えたばかりで疲れており、赤ちゃんに一日中目を配るのはなかなか難しいタイミングでもあります。そこで医療スタッフまでもが観察をおこたってしまうと、赤ちゃんの異変に気づきにくくなってしまうのです。もしすぐに気付くことができたら、すばやい対処で解決できていた例も多いようです。

 

なので、カンガルー抱きそのものが悪いのではなく、きちんとしたルールにのっとってカンガルー抱きを行うことが重要なのです。カンガルー抱きをしないにしても、出産後1~2日の赤ちゃんはどんなトラブルがあるかわからないので、母親だけでなく、父親や医療スタッフによるしっかりとしたチェックを怠らないようにしましょう。


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